壮瞥×京丹波

北海道洞爺湖のほとり、壮瞥町。
丹波ワインは2018年、最高品質のぶどうを求めこの地に農園を開拓しました。

海道有珠郡壮瞥町と丹波ワインとのおつきあいは、2014年壮瞥町産のりんごを使ったシードル醸造の依頼がきっかけでした。シードル醸造中に、「壮瞥町商工会シードル実行委員会」の方々がワイナリーへ来られ、壮瞥町でもワイン用ぶどうを作ってみては?とご提案があり、早速現地の農園を視察。依頼から4年後には、とんとん拍子で試験栽培を開始することができました。
壮瞥町は果樹栽培の盛んな地域です。シーズンになると道の駅や直売所へ札幌市内や北海道各地から、もぎたて新鮮な果実を求めて大勢のお客様が来られます。壮瞥町としては、豊かな湖と自然を、滞在してゆっくり楽しんでいただこうと、新たな施設や加工品が望まれていました。我々がぶどうの試験栽培を始めた時は、そんなタイミングでしたので、ありがたいことに壮瞥町役場や地元の方々にも大変協力していただきました。現在も、地域おこし協力隊の方々や、北海道各地からのボランティアの皆様に助けていただきながら農園管理を行っています。

試験圃場からはじまる

初にお借りした試験圃場は、洞爺湖の南に位置するゆるやかな南向き斜面の25アール(約750坪)でした。事前に農園責任者の末田が過去の気候を全て調べ、その地に最適であろう6品種を選びました。ピノ・ノワール、シャルドネ、ゲヴュルツ・トラミナ、ソーヴィニヨン・ブラン、ピノ・グリ、シェーン・ブルガーです。
試験圃場は、もともとりんご果樹園だったところで、土質は火山灰土で排水性が非常によく、壮瞥町の中でも好天の多いエリアと言われています。京都と比べて生育期の積算温度(ぶどうが成長するのに必要な温度)が低めの北海道。植栽一年目は生育がやや遅めでしたが、病害虫の被害もなく、健全に成長しました。
2年目からは少量ですが、非常に良質のぶどうを収穫することができ、将来の可能性を確信した瞬間でした。三、四年目には約1トンのぶどうを収穫できるまでになりました。さらに農地を拡大すべく、2021年の春、約1ヘクタールを新たに植栽しました。

2つの農園

①試験圃場

2018年に初めて開墾した試験農園。火山灰土でもともと野菜や果樹を栽培されていたので、土質は柔らかく排水性に富んでいる。まわりのリンゴやプルーン栽培に囲まれ、25アール(約750坪)と小さいながらも、壮瞥町テロワールのポテンシャルを如実に表現してくれる圃場です。
栽培品種:ピノブラン、ピノノワール、シャルドネ、ゲヴュルツ、ソーヴィニヨンブラン、テンプラリーニョ

②滝之町農園

2021年に開墾開始。荒地であった土地を地元の方々の協力で平地に。粘土質を含んだ火山灰土で、まだ土は硬めですが、下草を生やし、年月をかけて土壌改良を行っていきます。荒地であったため、大きな岩や石が多く、人の手で徐々に整備をしていく予定。有珠山や昭和新山が眺められるぶどう畑です。
栽培品種:シャルドネ、ピノノワール

栽培の本格始動

都とは何もかも大きく異なる北海道。気温をはじめ、土壌や冬の積雪量も異なるため、最初は手さぐりで始めた栽培。しかし、年数を経るごとにわかってきたことがあります。

1つは冬の積雪と気温対策。北海道では最低気温がマイナスになることも少なくありません。ぶどうは永年作物ですが、冬の休眠期にマイナス10℃を超えると凍害を起こし枯れる場合もあります。対策としては雪や土の中に枝を埋めてしまうのですが、壮瞥では凍害の心配はなさそうで、冬対策も厳重には不要であることがわかりました。

もう1つは収穫のタイミングです。壮瞥は気温や積算温度が低いため、収穫時期は京都と比べ遅くなります。京都では収穫時期を遅らせると酸度が低くなり、糖度が若干あがりますが、壮瞥では糖度があがりつつも酸度が下がりにくいことがわかりました。つまり、より凝縮感のあるバランスが保たれたワインができるということです。

収穫量1トンにまで

色んな方々に支えられて2021年、試験栽培から3年目にして約1トンのぶどうを収穫できました。ピノ・ブランを使い、樽で醗酵・熟成させ、シュール・リー製法(澱と一定期間接触させ旨味成分をワインつける)した辛口白ワイン。数量限定で2022年夏にリリース予定です。